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パリ・ノートルダム大聖堂

 十字軍によるイスラム諸国への侵攻(侵略?)で大きな勝利を収めた12世紀頃ヨーロッパのキリスト教社会は輝く繁栄の時代をむかえました。その象徴とも言えるのが荘厳な大聖堂の建築ブーム。

 もっとも有名な建物として1163年から200年かけて建設されたパリのノートルダム大聖堂がありますが、この教会はゴシック建築の最高傑作として、歴史的な建物が多いパリの中でも特に貴重な財産です。(日本では源頼朝が鎌倉幕府を起こした時代です。イイクニツクロウ・1192・鎌倉幕府。中学校で習いましたね。)

このゴシック建築の登場によって、現在の教会によく見られる大きなステンドグラス、また、そびえ立つ高い塔、広大な内部空間が実現し、その後の建築様式に大きな影響を与えること
になります。(建築様式とは関係がありませんが、有名な建築家、丹下健三氏による東京都庁の設計はこのノートルダム大聖堂から大きな影響を受けていると言われています)


ノートルダム大聖堂を正面から見たところ 中央の丸い窓が「バラ窓」です。

もうすぐイースターだというのに、どういう訳かクリスマスツリーが。

 また、特筆できる点として、キリスト教の思想と芸術、構造技術がすべてシンクロしていることが挙げられます。事実、このノートルダム寺院の正面にはめ込まれているバラ窓(時計のように見える大きな円形の窓です)の大きさは直径13m、これだけの建物であるにもかかわらず、内部にほとんど柱が無いのも驚きです。なんと6500人のミサが行える天井まで吹き抜けの空間は、そこいらのコンサート会場など太刀打ちできない広さが確保されており、ただただ驚くばかりです。

内部から見たバラ窓です。ゴシック建築がこのような大きな窓を可能にしています。

教会内にある博物館。拝観料は2ユーロです。

博物館に展示されている豪華な聖杯。当時最も力を持っていたローマカトリックを象徴しています。
ゴシック建築の特徴である巨大なステンドガラス

宗教画も多数展示されています。

恐ろしく高い天井。当時としては画期的な建築です。

 先日ご紹介したフランス革命の時代に、司教が追放され荒廃した時代もありましたが、ナポレオンによりミサが再開され、有名な戴冠式がここで行われたことがきっかけとなり大改修が行われ現在の姿になっています。(このナポレオンの戴冠式の模様はジャック・ルイ・ダヴィッドによって描かれ、ルーブル美術館とヴェルサイユ宮殿に展示されています。彼は一枚をナポレオン一世に献上し、もう一枚を自分用に描いた為、ほぼ同じものが2枚あるんです。)

 カトリックの教会という性質上、入場は無料。正面から左に回りこむと塔の上にも登ることができます。(こちらは6.1ユーロ、夜の7:30までやってますが入場は45分前に締め切りです)

 

ルーブル美術館にあるナポレオンの戴冠式の絵、この戴冠式はここノートルダムで行われたんです。

バラ窓の前に置かれているマリア像。正面から見るとバラ窓の中央にマリアの顔がくるように設置されています。

建物の周りには著名な聖職者の彫像が置かれています。


 ついでに、ゴシックという言葉ですが、ノートルダム建築から300年ほど後の後期ルネサンスの時期に生まれ、「野蛮な過去」という意味をあらわします。410年にイタリアに侵入し、ローマを略奪したゲルマン民族、ゴート人からきていることからもわかるように、最初はルネッサンス時代の人々が古い時代を揶揄する意味で使われていたようです。その後近代になって、軽蔑的な意味合いを失い、ルネサンス以前の200年間をさすようになりました。




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