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ヴィヴィアン・ウエストウッド回顧展(最終回)

HYPNOS(1984) から 現在 まで

伝統をもって未来をつくる


いよいよ明日から開催する「ヴィヴィアンウエストウッド回顧展」。

ヴィヴィアンファンはもちろんのこと、ファッションに興味を持つ多くの人達に新鮮な驚きを与えるに違いないと確信しています。 今週は、その展覧会の予告編とも言えるヴィヴィアンの歴史の最終回。

更に詳しく知りたい人は是非、会場の方に足を運んで下さいね。

また、アイラブブランドでは、この展示会の図録とも言えるヴィヴィアンウエストウッドの写真集を発売中。展示会に行かれる方も、残念ながら行けない人にとっても、是非、お手元に置いておきたい豪華版です。

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会 期   : 2005年11月23日(水・祝)〜2006年1月15日(日)
開館時間 : 午前10時〜午後10時
場 所   : 森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52F)
入場料   : 一般1300円/高校・大学生1000円/4才〜中学生700円

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先週ご紹介した「ウイッチーズコレクション」を最後に、マルコムとのパートナーシップを解消したヴィヴィアンは、1984年、新しいパートナーであるカルロ・ダマリオ(現在でも、ヴィヴィアン社の重役を務めています)とイタリアへ移り住むことになります。

ヒュプノスとクリント・イーストウッド
HYPNOS AND CLINT EASTWOOD
1984年春夏 − 1984年秋冬

蛍光塗料が施されたピンクやグリーンのシンセティック素材を使用した、アスレチックな雰囲気の「ヒュプノスコレクション」はヴィヴィアンのイタリアでの生活によって生まれました。そのスポーティなルックスにはヴィヴィアンの既成概念にこだわらない新しい可能性が表現されています。また、男性性器を形どったゴム製のボタンが使われているのも特徴となっています。

一見するとヴィヴィアンらしからぬコレクションですが、イタリアでの生活によってヴィヴィアンに新しい可能性が広がりました。

ヴィヴィアンファンには馴染みの深いミニ・クリニ&ハリスツイードのコレクション。ロンドンの古着屋さんでは恐ろしい価格で取引されています。

ようやく登場したご存知ロッキンホースバレリーナ。現在でも生産されておりますが、ロンドン直営店の限定アイテムとなっています。


このコレクションは東京で行われたハナエモリのグローバルファッション・ベスト5授賞式において、カルバン・クライン、クロード・モンタナ、ジャン・フランコ・フェレなどと共に紹介され大きな注目を得ました。

続いて「クリント・イーストウッドコレクション」が発表されました。「たまには、実際には存在しないファンタジックな人々に思いをはせる必要がある」という彼女の言葉からも分かるように、広大な土地で繰り広げられるウエスタン映画への憧れから生まれたコレクションです。また、東京のネオンサインからイメージされたイタリア企業のロゴマークをふんだんに使ったデザインもこのコレクションに含まれています。

 

ミニ・クリニおよびハリス・トウィード
MINI-CRINI AND HARRIS TWEED
1985年春夏 - 1987年秋冬

ハリスツイードのキャンペーンポスター。最もヴィヴィアンらしいコレクションですね。

隣のポスターの現物もちゃんとディスプレーされていました。

ミニ・クリニコレクションは80年代の主流であった男性的なショルダーパッド、またタイトなヒップラインを否定したデザインとして発表されました。

ヴィヴィアンは歴史の研究によって、衣服で体の形を変えるのには限界があると感じるようになり、もっと体にフィットしたものを望むようになったようです。 そんな背景から、ヴィヴィアンはビクトリア朝クリノリンから余分なものを取り除き、更にシュシュを組み合わせた「ミニ・クリニ」を考案しました。

セクシーでありながらチャイルディッシュなデザインは、昔のパーティフロックを思わせるもので、柄にはディズニーの漫画から出てきたような水玉模様やストライプが使われています。

ハリスツイードコレクションは、ヴィヴィアンの英国王室と伝統的な衣服に対してのこだわりによって生まれました。デザインは、女王が子供時代に身に着けていたコートからイメージされたもので、その多くがヴィヴィアンのクラシックなコレクションとして現在にも受け継がれています。

ミニ・クリニのコレクションの数々。バレーのシュシュをイメージさせるスカートが特徴です。

こちらもミニ・クリニ。水玉や星などチャイルディッシュなモチーフも特徴の一つ。

英国王室の伝統を取り入れたハリスツイードのコレクション。

この時代からクラシック&セクシーといったヴィヴィアンのコンセプトが出来上がっていきます。

BRITAIN MUST GO PAGAN
英国は異教徒に向かう
1988年春夏 − 1990年春夏

次のコレクション「BRITAIN MUST GO PAGAN(英国は異教徒に向かう)」は英国の伝統と、異教徒の要素を組み合わせるといった、ある意味、取捨選択的な提案となっています。

英国の歴史にないイメージをPAGAN(異教徒)と表現するところはさすがヴィヴィアンですね。

なんとか伝統や既成概念を打ち破ろうとするヴィヴィアンの取組みがよく現れたコレクション。これを着ての外出はほぼ不可能な露出度です。

Voyage to Cytheraのコレクション。テーマは「過去への旅行」

古典的なウールチェックのジャケットにミニスカート、また、スカートの下には古代ギリシアのポルノをイメージしたシルクのショーツが合わされました。この奇妙な組合せは、英国の伝統および文化に対する尊敬、および性の自由といった矛盾が表現されています。

「タイムマシーン(Time Machine ・H.G.ウェルズの小説にちなんで命名)コレクション」は、中世の衣装を忠実に再現することによって生まれ、続く「キュテーラへの航海(Voyage to Cythera・ワトーの絵画にちなんで命名)」でも、過去への旅行がテーマとなっています。18世紀のフランスの装いにフォーカスが当てられた作品です。

展示会場の特別コーナーでは映画が上映されていました。ファッションについて語るヴィヴィアンさま。

今回の展示会でも人気アイテムの一つがこのブルーのシューズです。隣の写真にあるようにナオミキャンベルがキャットウォークで転んだ時に履いていたもの。

ファッションショーで転ぶなど前代未聞の出来事。この事件でヴィヴィアンは大きな注目を浴びることになります。


このころのコレクションから、"伝統をもって未来を創る"というデザインコンセプトがハッキリと打ち出されるようになってきました。またすべてのコレクションに共通するセクシーさや、タブーに挑戦する姿勢(というかヴィヴィアンにはタブーというものがありません)は現在のコレクションにも生かされています。

ヴィヴィアンのコレクションにはこういったイブニングドレスもあります。

すべてオートクチュールの品物。これを着てパーティに出かけた日には主役の座は間違いなしです。

ヴィヴィアンはパリでデザイナーのグレード1に昇格し、エリザベス女王から、デザイナーとしては異例の大英勲章OBE(Order of the British Empire) が贈られました。

1990年初めに発表されたレッドレーベルや、サロンで製作されるオートクチュール(イブニングドレス)などにもヴィヴィアンのこだわりが生かされているのはもちろんですが、彼女の独創性は他のブランドにも大きな影響を与え続けています。ファンの一人として今後の活躍にも大きく期待したいものですね。

 ★ヴィヴィアンウエストウッドの商品ページはこちら


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